乃木坂46高山一実(24)のセカンド写真集(タイトル未定)が2月26日に徳間書店から発売されることが22日、分かった。小説家としてのデビュー作「トラペジウム」(KADOKAWA)が累計発行17万部超えのベストセラーとなった。写真集の撮影ロケ地のフィンランドでも大いに文学的な刺激を受けた。アイドル活動を基盤に、小説家、バラエティーとマルチに活躍中だ。

高山はこの日、日刊スポーツの取材に応じ、昨年9月にフィンランドで行われた撮影を振り返った。「ヘルシンキの雑貨がかわいくて、ずっと北欧に憧れていました。母親も(ヘルシンキが舞台の作品)『かもめ食堂』のファンで、すごくうらやましがられました」。ヘルシンキの街並みをバックにしたショットや、大自然に囲まれた写真、水着やランジェリー姿も披露。「『トラペジウム』の原稿の直しが終わった直後の撮影だったので、すごく開放感のある表情になっていると思います」と明かした。

湊かなえさんの作品をきっかけに、高1で読書にのめり込んだ。村上春樹氏の小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」など、フィンランドを舞台にした作品も読んでいたという。「日本でも小説を書くに当たって、悩んだ時に1人で小旅行をして(アイデアを)インプットしたんですけど、フィンランドは全然違いました。街並み1つにしても、ずっと見ていたら描写が豊かになると思うくらい浮かんだ」と回想。「フィンランドの日々を思い出したら、新しい何かが書けるかもしれない」と、創作意欲にもいい影響を受けたようだ。

高3だった11年8月に乃木坂46の1期生オーディションに合格。親しみのあるキャラクターで人気を得て、バラエティー番組でも活躍している。加入から7年が経過しても、ずっと憧れていたというアイドル業に対してストイックな姿勢はブレない。

「アイドルは夢を与える仕事だけど、自分は本当に与えられているのか自信がなかったんです。でも、夢を与える小説という作品を出せたことで、やっと1つアイドルとして仕事ができたかな、と思います」

マルチに活躍の場を広げながら、「アイドル・高山一実」がさらに磨かれていく。【横山慧】

◆高山一実(たかやま・かずみ)1994年(平6)2月8日、千葉県生まれ。愛称「かずみん」。これまで発売された全22作のシングルで選抜入り。昨年11月にデビュー作となる青春小説「トラペジウム」を発表。昨年4月と10月に放送されたTBS系「オールスター後夜祭」でMCも務めた。好きな作家は湊かなえ、三島由紀夫ら。剣道2段を所持。162センチ。A型。