芸能プロダクションでつくる日本音楽事業者協会(音事協)など芸能3団体は14日までに、テレビ番組の出演者らの権利関係を一括して処理する新組織「映像コンテンツ権利処理機構(仮称)」を5月にも設立することを決めた。窓口を一本化することで、インターネット配信など番組の2次利用をしやすくするのが狙い。

 新機構に参加するのはほかに音楽プロダクション団体の音楽制作者連盟(音制連)と、俳優や演出家らの団体でつくる日本芸能実演家団体協議会(芸団協)。

 音事協などによると、新機構は番組の2次利用を希望するテレビ局などからの申請を受け、出演した俳優らと許諾の交渉を行う。また、利益配分など権利処理に関する指針づくりも進める。実際の業務開始は来年4月以降になる見込み。

 テレビ番組のネット配信は、著作隣接権を持つ出演者全員の許諾を得る必要があるため、手続きが難航するケースが多かった。NHKなどが過去の番組のネット配信に取り組んでいるが、所在が分からない人も多く、出演者の権利処理が課題となっていた。

 ただし、同機構に参加しない俳優らの権利処理は個別に行う必要が残る。

 [2009年4月14日11時24分]ソーシャルブックマーク