人間国宝桂米朝一門の落語家桂南光(60)の弟子、桂こごろう(44)が31日、大阪・お初天神で、2代目南天襲名披露の成功祈願を行った。南光は「私以上に落語への情熱を持った男で、師匠とか弟子とか関係なく、人間として尊敬しています。襲名は、師匠としてこんなにうれしいことはない」と語った。

 こごろうは入門以来、テレビ出演など、タレント活動には興味を示さず、落語家としての活動だけに専念してきた。高座への真摯(しんし)な取り組みは、落語家仲間でも信頼が厚い。それでも「僕は意外と、大ネタをやってないので、襲名を機にらくだ、百年目とか、いわゆる大ネタに挑戦したい」。ただ、良い意味で伝統を崩したいといい「うまく出来たと言われるような落語はしたくない。『あれはアカン』と言われるぐらいのはなしを作りたい」と抱負を語った。

 この日の祈願には、先代南天を知る大師匠の桂ざこば(64)も出席した。興行は、4月15日の大阪・サンケイホールブリーゼから全国12会場、13公演を予定。東京・日本橋劇場は4月28日に行われる。