音楽と映画の分野で英国の現代文化を象徴する「ビートルズ」と「007」が5日、共にデビュー50年を迎えた。英国では記念イベントやオークションなどが行われ、それぞれのファンらから祝福を受けた。

 ビートルズは1962年10月5日、「ラヴ・ミー・ドゥ」でレコードデビューを飾った。音楽だけでなくファッションやライフスタイル、平和活動など幅広い分野で世界に影響を与えた。

 4人のメンバーのうち、80年にジョン・レノンさん(当時40)、2001年にジョージ・ハリスンさん(同58)が亡くなったが、ポール・マッカートニー(70)とリンゴ・スター(72)は今も音楽活動を継続する。

 グループの活動が始まった英中部リバプール中心部では、世界中から集まったファンがラヴ・ミー・ドゥを輪唱するイベントが行われた。BBC放送によると、参加者は1600人を超え、輪唱参加者数のギネスブック入りに認定された。

 かつてビートルズが演奏していた地元クラブは50年に合わせた1週間の記念演奏を企画、ファンの心には数々の名曲とともに思い出が息づいており、経営者は「栄光の60年代をよみがえらせたい」と語った。

 ロイター通信によると、英情報機関のスパイ、ジェームズ・ボンドを主人公とした映画「007」シリーズは、第1作の「ドクター・ノオ」が50年前のこの日、ロンドンでプレミア上映された。これまでに計20作品以上が製作された。

 競売大手クリスティーズでは5日、主演の6代目ボンド、ダニエル・クレイグが「カジノ・ロワイヤル」(06年)で着用した水泳パンツや、「慰めの報酬」(08年)で使った高級車アストン・マーチンなどの品々が計約75万ポンド(約9500万円)で落札された。