「東アジア文化都市」広報親善大使を務める、6人組アイドルグループ、でんぱ組.inc(以下=でんぱ組)のメンバー5人が30日、横浜市の横浜美術館で開催中の現代アート国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」(11月3日まで)を見学し、アートパフォーマンスを体験した。

 エントランスホールにある巨大なごみ箱「アート・ビン」。絵画など美術品が無数に捨てられている。メンバーを代表して多摩美大卒の夢眠ねむが、10年8月に発売したソロデビュー曲「魔法少女☆未満」をイメージした衣装を、高さ7メートルの箱口から勢い良く投棄した。メンバーや来館者約200人からは「オー」と大きなどよめきが起こった。夢眠は「この衣装を捨てることは私を捨てるようなことですが、捨てて、さらに自分の価値を高められたらいいです」と話した。

 アート・ビンは英国の美術家、マイケル・ランディ氏の作品。失敗作を捨てることで「作品の裏には忘れられた失敗が存在する」というメッセージが込められている。マイケル氏は「アート・ビンは昔の自分を投げ捨てる格好の機会です。参加ありがとう」とコメントを寄せた。メンバー5人では、美術館外で韓国の美術品の解説を約1分朗読した。

 同トリエンナーレは01年から3年に1度開催され、今年で5回目を迎えた。「忘却めぐりの旅」をテーマに19カ国65組の作品約400点で構成されている。

 リーダーの相沢梨紗は、家庭の事情により欠席。同日夜に横浜スタジアムで行われるDeNA-巨人戦の始球式には登板する。