女優穂のか(20)が来年3月、世界的な俳優で演出家のスティーブン・バーコフの脚本・演出による舞台「カフカの変身」(3月6~22日、東京・銀座のル・テアトル銀座)で初舞台を踏むことが17日、分かった。

 ある朝、目覚めたら大きな虫に変身していた青年グレゴール・ザムザを主人公にしたフランツ・カフカの不条理小説の舞台化で、グレゴールは森山未来。その妹役に「新鮮味があって躍動感のある雰囲気がいい」(制作関係者)と抜てきされた穂のかは「2日前に舞台の話を聞きました。舞台はやったことがなかったし、すてきそうな舞台なので、出たいと思った」。とんねるず石橋貴明の長女で、今年6月公開の映画でデビュー。「映画も2本しか出ていない。初めての舞台は怖いし、逃げたいという思いもある。でも、やりたいし、頑張りたい」。

 カフカの名前を初めて知ったという。「カフカって何者という感じですが、舞台のビデオを見たら、奇妙だけれど、楽しそうだった」。演出のバーコフは英国出身で、「時計仕掛けのオレンジ」などの悪役で知られ、視覚的な舞台で人気がある。バーコフ版「変身」では過去にロマン・ポランスキー、宮本亜門が主演した。穂のかは小4の時に2年間ハワイに留学しており「映画も(米国とカナダの)合作だったので、外国人演出家は大丈夫。英国は大好きだし、すべてを学ぼうと思ってます」。

 これまでの舞台といえば、映画の舞台あいさつがあるだけ。「最初は大勢の人を前に緊張して、頭が真っ白になった。でも場数を踏んで慣れてきたかな」。舞台は友人が出演した小劇場や大ファンの蒼井優の出演舞台を見ている。「蒼井さんの舞台では(衝撃を)食らいました。私も見る人に食らわせてみたい」。

 [2009年12月18日8時45分

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