多くの舞台、ドラマに出演し、上品なお年寄りの役など存在感ある演技で知られた女優の南美江(みなみ・よしえ、本名・南波房江=なんば・ふさえ)さんが6日午前4時、肺炎のため横浜市の病院で亡くなった。94歳だった。葬儀・告別式は9日午前11時から東京都練馬区小竹町1の61の1、江古田斎場で。喪主はおいの打木宏(うちき・ひろし)氏。
南さんは01年の舞台「当世流・雨月物語」、同年公開の映画「一番美しい夏」を最後に療養生活に入った。高齢だったため老衰が激しく、数カ月前から入院していた。戦前、宝塚歌劇団で男役を務めたが「戦争でロマンがなくなった」と退団。42年に文学座に転じた。以後、NLTなどを経て、75年に故芥川比呂志氏らと演劇集団円を創立した。
64年に「バージニア・ウルフなんかこわくない」で芸術祭奨励賞を受賞したほか、多くの三島由紀夫作品に出演し「サド侯爵夫人」(83年)で紀伊国屋演劇賞。「黒蜥蜴(とかげ)」など坂東玉三郎演出の舞台にも出演した。NHK連続テレビ小説「ノンちゃんの夢」や「ムー」などドラマのほか、黒沢明監督「生きる」、初のカラー映画「地獄門」など映画でも活躍。88年に勲4等瑞宝章を受章した。
[2010年8月8日9時12分
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