SMAP中居正広(38)主演のテレビ朝日系の人気ドラマ「味いちもんめ」が来春、12年ぶりにスペシャルドラマで復活する。

 同作は、中居演じる料理への熱い情熱を持った板前見習の伊橋悟が、周囲とぶつかりながらも成長していく姿を描いた。中居にとっては初の連続ドラマ主演作で、95年1月に放送された第1シリーズは平均視聴率16・0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。翌年放送の続編は18・1%をマーク。97、98年にはスペシャルドラマも放送された。中居自身が「間違いなく僕の年表を作るなら太字になる作品。これをやってなかったら次のドラマもなかった」と言うほど思い入れが深い作品だ。

 新作では、伊橋が食品の産地偽装問題で傾いた京都の老舗料亭の看板を立て直しにかかる。料亭「藤村」の責任ある立場となった伊橋が、かつての自分のように鼻っ柱の強い後輩たちに戸惑い、伝統を引き継ぐ難しさに悩む姿も描かれる。小林稔侍、内藤剛志、柳沢慎吾らおなじみのメンバーに加え、山本裕典、阿部力ら若手俳優が後輩役で初出演する。

 12年ぶりの伊橋役に中居は「次はいつどんなドラマをやるんだろうと思ってた。まさか『味いちもんめ』をやるとは思いませんでした」と笑った。「初回は15年前ですから僕が22歳の時。スムーズに撮影に入れました」。懐かしい板前服については「生意気さとか元気な感じが戻ってくるようで居心地がいい」と話した。

 前作では伊橋のさわやかな恋愛も描かれたが、12年後の伊橋については「未婚です(笑い)。結婚してるだろうと思ったんですけど、38歳の設定っていうのも同じで、性格的にもリンクしてる」と苦笑い。分身とも言える伊橋になりきった中居は「昭和のにおいのするストレートなドラマ。若い人にも見てほしい」と願っている。【今西孝江】

 [2010年11月5日9時48分

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