八代亜紀(61)がジャズ歌手に変身する。今夏、神奈川・葉山マリーナで開催されるジャズフェスティバル「真夏の夜のJAZZ

 in

 HAYAMA」に出演することが決まった。ジャズのスタンダード曲のほか、自分のヒット曲「舟唄」をジャズにアレンジして歌うプランもあるという。野外ステージも初挑戦となり、八代は「すごいぜ、かっこいいぜ、八代と言われたい」と張り切っている。

 ジャズは、八代の歌手人生のルーツともいえる。出合いは小学校5年の時だった。父親が買ってきた米ジャズ歌手ジュリー・ロンドンのレコードを聴き、ハスキーボイスに魅了された。八代は当時、声にコンプレックスがあった。「学校の音楽の時間に、そんな声を出してはダメと怒られていました」。ロンドンの歌声に「世界にはすごい声の人がたくさんいる。私も歌いたいと思いました」と強い刺激を受け、歌手を志すきっかけにもなった。父親の会社が経営難で、両親は苦労を重ねていた。「楽をさせてあげたかった。12歳で歌手の道に進もうと決断しました」。

 中学卒業後に上京し、銀座のクラブで歌い始めた。客のどんなリクエストにも応じる歌唱力が必要だった。「歌ったのは主に『ムーン・リバー』などジャズのスタンダード。今の流行歌みたいなもの。レコードを聴いて覚えました。私の原点です」。抜群の歌唱力が音楽関係者にも注目され、21歳で歌手デビューした。

 「真夏の夜のJAZZ

 in

 HAYAMA」は7月27、28日に開催。八代は28日、村上“ポンタ”秀一(61)率いるPONTA

 BOXのステージに特別ゲストとして出演し、4曲歌う予定。「ジーンズなどラフな格好で歌おうかしら」。ジーンズ姿の歌唱は30年以上前に1度あるだけという。【中野由喜】

 ◆「真夏の夜のJAZZ

 in

 HAYAMA」

 神奈川・葉山マリーナ特設ステージで7月27、28日とも午後4時開演。27日は高中正義、斉藤ノブ、村上“ポンタ”秀一らが出演、28日は山中千尋、稲垣潤一、クリスタルケイらが出演。詳細はum-jazzfes.jp