公開中のハリウッド映画「バトルシップ」に出演している浅野忠信(38)が1日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見し、高倉健(81)の言葉に勇気づけられたことを明かした。

 作品は、エイリアンと戦う世界連合部隊の活躍を描いており、浅野は自衛艦艦長を演じた。会見で「高倉健の若いころに似ているが意識しているか」という質問が飛んだ。日本を代表する映画スターの名前を引き合いに出され、一瞬表情を変えたが秘話を明かした。

 浅野は、高倉主演の新作「あなたへ」(8月25日公開)に出演しているほか、09年に浅野が主演した「劔岳

 点の記」を高倉が観賞した。高倉から「おもしろかった」と言葉を掛けられたことを明かした。さらに米国での活動について「これからもどんどんやってよ」と激励されたという。高倉は、89年「ブラック・レイン」や93年「ミスター・ベースボール」などハリウッド大作に相次いで出演し、日本人俳優の米国進出の道を切り開いた偉大な先輩。

 「高倉さんがいなければ、アメリカでも頑張ろうという気にならなかった。日本ではNO・1の、尊敬される俳優の方にそう言っていただいて、期待してもらってやる気になりました」

 昨年の「マイティ・ソー」でハリウッド進出を果たし、今年は日米豪華俳優陣が集まった「47RONIN」の公開を控える。高倉の言葉はこれ以上ない励ましの言葉になったようだ。「ハリウッドでも、これから映画の中で必要とされる役があれば、徹底的にやりたい。まずは英語をマスターしたい」と意欲を見せた。「バトル-」は米国で18日公開。【小林千穂】