北海道コンサドーレ札幌は1日、札幌・宮の沢でハーフコートでのミニゲームやセットプレーの確認を行い、今日2日のヴァンフォーレ甲府戦(中銀ス)への準備を終えた。左太もも裏を痛め、前節サンフレッチェ広島戦(3月18日、札幌ドーム)を欠場したMFジュリーニョ(30)が、2試合ぶりに復帰。2トップの一角として戻って来る。今季、まだ無得点の助っ人が、チームをJ1では16年ぶりとなる2連勝に導く。

 全体練習で最終調整を終えたジュリーニョは、真っ先にクラブハウスに引き揚げた。本拠地開幕となった3月11日のセレッソ大阪戦(札幌ドーム)で左太もも裏を痛め、別メニュー調整を強いられた。前節広島戦は欠場。逆転劇での今季初勝利を、会場で見守った。この日は、ハーフコートで行ったミニゲームでも、ゴール左隅にシュートを決めるなど、実戦感覚の衰えは感じさせない。22日ぶりの公式戦へ向け、アドレナリンは全開だった。

 ジュリーニョ自身は、まだ“開幕”を迎えていない。昨季はエースFW都倉に次ぐチーム2位の12点をマークしたが、今季は3試合に先発出場して、まだ無得点。「落ち着いて、しっかり準備が出来ているし、焦りはない」とはいうものの「ちょっと、時間がかかっていますね」と、本人も危機感を抱く。最前線でコンビを組む都倉は、ルヴァン杯を含めて現在3戦連続得点中で、刺激を受けないわけがなかった。

 甲府には今季、ネイマール(バルセロナ)の元同僚DFリマ、ベガルタ仙台から移籍したFWウイルソンら、新たにブラジル人選手3人が加わった。「彼らの特長を出させないよう、守備をしっかりして、チャンスをものにしたい」。同じブラジル人として、負けられない意地もある。

 「チームにとっては大事な試合。個人としてもポジティブな結果を求めたい。もちろん、勝ち点3だよ」。これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすゴールで、チームをJ1では16年ぶりの2連勝に導く。【中島宙恵】