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北朝鮮戦は第3国無観客、FIFAが厳罰

 

 【チューリヒ(スイス)29日=春日洋平通信員】北朝鮮への処分は、予想された中で最も重いものとなった。6月8日に平壌で開催予定だったW杯アジア最終予選、北朝鮮−日本戦が、第3国で、無観客試合として行われることになった。FIFA(国際サッカー連盟)の規律委員会で決定した。北朝鮮には罰金2万スイスフラン(約180万円)も科される。3月25日バーレーン戦、同30日イラン戦のホーム2試合の運営責任に対するもので、処分が確定すれば開催地は後日、FIFAが決定する。

 異例ともいえる、厳しい処分だった。FIFA規律委員会が下したのは「6月8日の北朝鮮−日本戦は、北朝鮮、日本以外の第3国で、観客を入れないで行う」という処分。中断約3時間、途中には北朝鮮関係者がFIFAハウスを出入りする慌ただしさの中で発表まで6時間以上かかった処分は、慎重に議論された上での決定だったことを示していた。

 ホームゲーム自国開催権のはく奪と無観客、さらに罰金という過去にも例をみない重い処分は、3月25日バーレーン戦、同30日のイラン戦のホーム2試合の運営責任に対するもの。両試合とも判定を不服とする観客の一部が試合後にピッチにものを投げ入れたり、選手バスを取り囲むなどした。北朝鮮にとっては主審への暴行で2年間の国際試合出場停止を受けた82年以来、2度目の処分となった。

 日本にとっても、微妙な処分といえる。日本協会の川淵三郎キャプテン(68)は規律委員会前、無観客試合になった場合は、という質問に「(ユトレヒト時代の)藤田以外は無観客試合の経験はないが、そのような環境の中でも普段の力を十分、発揮してくれると信じている」と話していた。だが同時に「気の抜けた感じになる」と懸念ものぞかせていた。第3国開催で、国交のない北朝鮮への渡航や人工芝のピッチでの試合は回避。だがかつて経験のない無観客での公式戦は、日本に有利と断定することはできない。場合によっては、誰もいないスタジアムで日本の3大会連続W杯出場が決まる可能性もある。

 この処分は、最終決定ではない。処分を科された国は3日以内に上訴することができるため「不公正な判定が導いた結果」と主張する北朝鮮側が上訴することも十分考えられる。その場合、問題はさらに長期化。6月8日の開催日がズレ込むこともあり得る。またFIFAが決定する試合開催地が中国など反日感情が高まっている国になれば、また別の対応を強いられることにもなる。いずれにせよ予想以上に重い規律委員会の処分が下ったことで、日本は早急な対策を練る必要に迫られることになった。

[2005/4/30/07:13 紙面から]


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