若き指揮官がチームを国立に導く。第87回全国高校サッカー選手権大会は10日、埼玉スタジアム2002で準決勝2試合が行われる。広島皆実(広島)の相手は鹿島学園(茨城)。チームを初の、そして県勢33年ぶりの4強に導いた藤井潔監督(35)は「これまで違うタイプを相手に対応できた」と高い適応力をアピール。敵を知り、己を知る指揮官が、広島皆実に勝利をもたらす。
監督就任2年目。悲願の4強進出は果たした。準決勝前日の9日、雨が降りしきる横浜市内でチームは練習した。選手のコンディションを冷静に分析するかのように、藤井監督の眼光は鋭い。首都圏滞在延長で挑む準決勝。「移動面での疲労がなく、負傷者はいない」と万全の状態をアピールした。
国泰寺高から広島大へ。選手時代はMFだった藤井監督は、選手との距離感を大事にする。勝利後はロッカールームで「よっしゃー!
やったぞー」と絶叫し、輪に飛び込む。スランプ中の選手には、冗談を交えながら鼓舞する。学校では体育教師として、生徒からの人気も高い。チーム1のイケメンMF谷本は「すごいモテますよ」と言う。
チームは上昇気流に乗っている。帝京、徳島商、作陽、四日市中央工とそれぞれタイプの違う相手を撃破した。「1、2回戦は不満も残るが、その後はMF浜田を中心に展開力がある」(藤井監督)。先発布陣を固定しながらも、柔らかいタクトさばきで4強に導いた。「良い意味で自由度がある。監督というよりも、一緒の立場でチームを引っ張る印象」と主将DF松岡。柔軟な適応力で広島皆実を決勝の地・国立へと導く。【佐藤貴洋】



