サッカー日本代表は27日、埼玉県内で浦和ユースと練習試合(30分ハーフ)を行い6-0で勝利した。

 アルベルト・ザッケローニ監督(59)が、かん口令を敷いた。関係者の話によると、前日26日にJリーグの試合に出場した10人が新たに合流し、午後練習の前に行われたミーティングで、同監督が「あまりメディアには話をするな」とくぎを刺したという。精神論と技術論の両方の話を、約30分に及び選手に言い聞かせた。ある選手は「僕らもプロなので…」と、指令通りに口をつぐんだ。

 同監督にとって最終予選は就任後、一番の厳しい戦いになることを覚悟している。「予選で戦う相手に、情報を渡さないように、目標に向けて準備を進めたい」と、試合までの練習はすべて冒頭15分のみの公開にするなど、情報管理を徹底。一方で、同組の3カ国とは11年1月のアジア杯で直接対戦しており「ある程度の情報は入っている」と自信を見せているが、就任後初めて直接選手へ情報流出への注意を促した。

 一方で25日の練習に続き、この日の練習試合も急きょ公開にするなど、状況に応じた情報公開も見せた。同監督から相談を受けた原技術委員長が「見せた方がいいんじゃない」と勧めたという。同委員長は「今日は体を動かすことが目的だから」と、急きょ公開した理由を代弁した。