<アジアCL:城南一和(韓国)2-0川崎F>◇23日◇1次リーグ◇E組◇韓国・城南

 川崎Fの日本代表MF中村憲剛(29)が、あごの骨折で3月3日アジア杯予選バーレーン戦(豊田ス)の出場が絶望的になった。ACL城南一和戦の前半15分に相手選手と激突し、口から流血。そのままプレーを続けたが、試合後病院で検査を受け、あごの骨折が判明した(全治は不明)。24日に帰国し精密検査を受ける。手術を受ける可能性もあり、Jリーグ開幕戦の出場も絶望的だ。

 中村憲が思わぬアクシデントに見舞われた。ACL初戦となった城南一和戦の前半15分。敵陣のペナルティーエリア付近で、左からのクロスを合わせようとした際に、相手DFサシャの頭部が右あご付近を直撃した。トップスピードで激突し、鈍い音とともにあおむけに倒れ込んだ。口から流血しながらも、数分後に起き上がりプレーを続行。そのままフル出場したが、試合後に救急車で城南市内の病院に担ぎ込まれた。

 MRI検査の結果、あごを骨折していることが判明。24日にチームとともに帰国し、精密検査を受けることになった。現時点で全治は不明だが、川崎Fのクラブ広報は「病院で検査を受けたが、あごの骨折で手術が必要な状況とのことだった。手術するかは日本で再検査をしてから決めたいが、Jリーグの開幕戦はまず間に合わない」と説明。3月6日のJリーグ開幕・新潟戦の欠場をほのめかした。仮に手術になれば、入院する可能性もある。最悪の場合、1~2カ月の長期離脱になることも考えられる。

 中村憲の骨折は、日本代表にも影響を及ぼすことになりそうだ。招集される可能性が高い3月3日バーレーン戦の出場は絶望的。4月7日の親善試合セルビア戦(長居)の出場すら微妙になった。中村はW杯メンバー23人の有力な候補選手で、長期離脱となれば、6月のW杯に向けて調整に微妙な狂いが生じてくる。

 この日の試合は0-2の完敗。中村憲にとってはまさに、踏んだり蹴ったりの状況になった。【益子浩一】