仙台はアウェーで清水と対戦し敗れた。18日のリーグ川崎F戦から先発を9人入れ替えて臨み、先制を許すも前半36分にFW金園英学(26)の今季初ゴールで追いついた。後半にFWウイルソン、MF梁を投入し勝ち点3を奪いに行ったが、同32分に勝ち越された。川崎F戦に続く敗戦で今季初の公式戦連敗。開幕から好調だった出足が小休止した格好だ。

 開幕から好調だった仙台が“足踏み”した。今季すでに1度対戦した相手だったが、相手は10選手、仙台は9選手を直前のリーグ戦の先発から変更。FW藤村、山本、MFミンテの3選手が初先発し、期待を込めて送り出されたが、勝ち点を奪えなかった。

 「追いつこうというパワーは出せたが、先手を取られて難しいゲームだった」と渡辺晋監督(41)。待望の金園1号で一時は追いつき、後半は勝ち越し点を奪取するべくウイルソン、梁を投入して猛攻を仕掛けたが、及ばなかった。「試合の進め方として相手をどう突くか、トレーニングはしてきたが準備期間が少なかった」と指揮官は唇をかんだ。

 藤村は「チャンスをもらったし、試合中に好機もあったので絶対に勝たなきゃいけない試合だった」。金園の同点弾をお膳立ても苦い顔。出場はなかったが若手の活躍を期待し応援していた主将のMF富田は「連戦で総力戦だからこそ、全員がいい準備をして、今日は勝利で今後につなげて欲しかった」と話した。

 25日には次戦のリーグ松本戦が待っている。渡辺監督は「攻守において最後の詰めの甘さが出た」と振り返り、「チーム間で距離感や狙いを共有し今後に向けてやっていきたい」と前を向く。プロデビューを果たしたミンテは「出られて感動した。使ってくれた監督に感謝したいので、もっと頑張る」と中心選手への成長を誓っていた。若手が経験を積み、主力組の多くが休養できたことは大きい。切り替えるしかない。【成田光季】