札幌は磐田に完敗し、4試合ぶりの黒星を喫した。前半0-0で折り返すも、後半10分、21分に得点ランク1位の磐田FWジェイに連続ゴールを許し、同43分にはカウンターから失点。7月12日C大阪戦以来今季3度目の3失点で敗れた。残り5戦で2位磐田との勝ち点差は21差となり、自動昇格の可能性が消え、4位以下が確定した。

 白星を引き寄せる一手が出なかった。前半ロスタイム、MF小野の右足FKは惜しくもゴール右に外れた。「前半はいい形もあったが、点が入らなかったのが痛かった」。後半、イングランド代表経験があるFWジェイに先制ヘッドを決められ、ブラジル人MFアダイウトンの鋭いドリブルから2点目を失うと万事休すだった。

 四方田監督は「アダイウトンは、早くカバリングしてドリブルを抑えるよう指示した。前半は抑えられたが、後半は複数でやられた。個のところでやられてしまった」と振り返った。前半13分にDFパウロンが負傷交代。相手助っ人陣を封じるはずの貴重な戦力を失い、個人能力で勝る2選手を、抑え込むことができなかった。

 残り5試合で、プレーオフ(PO)圏との勝ち点差は6に広がった。当然、1試合負ければ状況は厳しくなるが、可能性がゼロになったわけではない。「先のことは5試合終わったときに考えればいい。今は目の前の1試合を勝っていくことだけ考えたい」と小野。まだまだ下を向くときではない。【永野高輔】