磐田は12日、アウェーで柏と対戦し、2-2で貴重な勝ち点1を手にした。前半14分、右CKから今季初先発となった元イングランド代表FWジェイ(33)のヘディングで先制。後半、守備を崩されて2失点したが、試合終了間際の同45分、DF桜内渚(26)が右足で押し込んで追いついた。3節終了で勝ち点4。3季ぶりJ1復帰の磐田が、順調なシーズンの滑り出しを見せている。
土壇場で追いついた。右クロスにDF大井が、相手DFと激突しながらヘディングで競り勝った。ボールは、ゴール前に詰めていたDF桜内の前へ。落ち着いて右足で押し込み、自身もゴールマウスに入り体でネットを揺らした。
激戦だった。前半14分、ジェイが決めた。右CKからMF太田吉彰(32)が精度の高い右足クロスを上げ、ファーサイドで待ちかまえていたエースが高い打点でヘディング弾。ベンチ前では、名波浩監督(43)がガッツポーズで喜び、ジェイは駆け寄るチームメートを笑顔で迎えた。約2300人のサポーターで埋め尽くされたアウェースタンドも、総立ちとなった。
名波監督が「ワールドクラス」と絶賛するジェイの動きだった。クロスが入る瞬間を見極め、ゴール中央から少しずつ後ずさりして相手DFのマークを外し、ファーサイドで合わせた。前節の浦和戦(2-1)でも、日本代表のDF槙野智章(28)から厳しいマークを受けながらも、決勝弾を挙げた。ペナルティーエリア内で相手DFのマークを受けながら何度も動き直し、最終的につかんだ優位なポジションでチャンスを決めきる。名波監督は「あの動きは、他の日本人選手にも学んでほしい」と決定力の高さに信頼を置いている。
だがこの日、チームは大半の時間を柏に支配された。前半を1点リードで終えたハーフタイム、名波監督は「シンプルにプレーすること」と選手に指示したが、後半開始から押し込まれた。同10分、33分と立て続けに失点。局面を打開するため、名波監督はMF松浦、MF川辺を投入した。積極采配が功を奏して、残り15分で好機を重ねて土壇場に追いついた。名波監督が提唱してきた「さぼらない 諦めない (集中を)切らさないサッカー」が、大きな勝ち点1をもたらした。【保坂恭子】



