J2札幌のMF小野伸二(36)が、心からの被災地支援を思い描いた。7日、札幌・宮の沢で練習後に熊本地震の復興支援を目的に行われたチャリティーフェスティバルに参加。2000年に宮の沢の練習場がオープンしてから最多となる満員御礼の約3000人を集め「時間があれば実際に熊本へ行きたいと思っている」と、率直な思いを吐露した。

 思いつきで放った言葉ではない。「2連休とかがあれば足を運んで、お世話になっている方々にあいさつが出来たらと他の選手とも話している」と言う目は真剣だった。地震の直後には、すぐに飲料水などの支援物資を知人へ送った。「今はまだ被災地も大変だと思うし、日程の都合などもある。すぐに決められることではないし、やれることは限られているかもしれない」。それでも、実現できる日を諦めてはいない。

 選手の使用品などを出品したオークションで、小野が提供したランニングシューズは総額約50万円のうち最高額を記録した。売上金などは、同じJ2で本来ならこの日に試合を行っていたはずの対戦相手、熊本や、熊本キャンプ中の宿泊先をメインに送る予定。「素晴らしい環境でキャンプをやらせてもらっている。少しの力かもしれないけど、みんなの力を合わせれば大きな力になるはず」と話した。

 試合がなかったチームは、町田が勝ったため首位から転落。練習では股関節周辺の痛みで別メニュー調整も「今週は無理せず(10日の)休み明けから合流したい」と次戦の15日水戸戦出場を見据えていた。【中島宙恵】