仙台レディース(L)が28日、大手総合情報サービス企業の株式会社マイナビとタイトルパートナー契約を締結したことを発表した。17年2月1日から21年1月31日までの4年契約で、基本金の他に大会での順位オプションとして年間最大で1億円が支給される大型契約。チーム名も2月から「マイナビベガルタ仙台レディース」に変更することになった。

 今季ユニホームの左袖スポンサーを務めているマイナビと大型契約を結んだ西川善久代表取締役社長(67)は「(支援規模の)大幅増は間違いない。Jのチームに近いような対応が出来る」と目を輝かせた。12年2月に発足してから5年目で大幅改革に打って出た。

 今回の締結での主なビジョンは4つ。(1)強化 東日本大震災の復興のシンボルとして日本一、そしてアジア、世界へ羽ばたき、その頂点に立つことを目指す。また、20年東京五輪に出場するなでしこジャパンに貢献できるチーム作りをしていく。マイナビ中川信行社長も「中心選手を仙台から輩出して欲しい」と期待を込めた。基本契約金とは別に、リーグでの優勝や各国内大会やアジア大会等もふまえた順位オプションで年間最大1億円が支給されることになる。現在チームでプロ契約を結んでいるのは2人。多くの選手が仕事をしながらサッカー選手をする二足のわらじ状態。そのため、「必要であればプロ選手も増やしていける」と西川社長。将来的には代表クラスや外国籍選手の獲得も行っていく予定だ。

 (2)育成 20年までにマイナビカップに海外チームを招聘(しょうへい)し国際大会とし、出場選手の中からトップチームで活躍できる選手を育成していく。

 (3)普及 東北6県のサッカー普及のためにサッカー教室を開くこと。昨季、福島市でホーム試合として公式戦を行ったように、東北6県で開催していく。

 (4)指導者養成 就職や人材派遣に強いマイナビの強みを生かし、20年までに所属選手にC級コーチライセンスを取得させ、セカンドキャリアとして指導者への道をサポートする。

 この日なでしこLの理事会で「マイナビベガルタ仙台レディース」へと名称変更することの承認も受けた。モチベーションアップでリーグ4位から巻き返しにつないでいく。

 ◆株式会社マイナビ(東京・千代田区)1973年(昭48)創業。資本金21億200万円、年商930億円。就職、転職、進学情報の提供や人材派遣などを主業務とする大手総合情報サービス企業。J1仙台とは14年にウエアスポンサー(背中)として契約を締結。今シーズンはレディースの左袖スポンサー契約を締結。中川信行代表取締役社長(67)。