J2首位の札幌は熊本に0-2で敗れ、今季初の連敗を喫した。前半11分にPKを与え失点、後半20分にも2点目を献上と、3試合連続の2失点になった。23勝9分け6敗で、勝ち点78のまま。4位以上が確定も、残り4試合で3位清水とは勝ち点6差に詰まり、最短での昇格は11月6日徳島戦(鳴門大塚)以降となった。2位松本との勝ち点も3差に縮まった。

 堅固だった連係にほころびが出た。「自分たちの流れが悪い時間帯に失点し、苦しい展開にしてしまった」と四方田監督。指揮官は28日の紅白戦まではMF神田をトップ下でテストも、試合前日29日に、これまで後半のオプションとしていたDF上原を先発トップ下に変更した。だが、急造布陣は機能せず後半、ジュリーニョ投入前に2失点と、後手に回ってしまった。

 前節東京V戦で失点につながるミスをしたDF菊地に代え、今季初めて先発起用した永坂がPKを献上。29日に負傷したMFマセードに代わりDF前貴を右MFに配したが、結果的に好機はつくれなかった。突発的な負傷者や、複数の配置変更も影響し、強みにしてきた一体感を表現することが出来なかった。

 特に攻撃陣はMF小野、ヘイス、マセードら起点になれる主力に負傷者が多く、ゲームをうまく支配できない苦しみを抱えながらの戦いが続く。指揮官は「精神的に切れないように。4試合しっかり戦いたい」と気丈に話した。まだ6差ある。次節ホームで息を吹き返し、はってでもJ1切符をつかみにいく。【永野高輔】