C大阪のエースFW柿谷曜一朗(27)が、恩人に成長した姿を見せる。開幕磐田戦(25日、ヤンマー)に向け、14日は大阪・舞洲で練習を再開。磐田率いる名波監督は、柿谷がプロ1年目だった06年にC大阪に在籍した経緯がある。当時まだ高校2年生。代表で10番を背負った偉大な先輩から、大きな影響を受けた。

 「一緒にプレーさせてもらって、感じるものがたくさんあった。大きくなったところを見せたい。『曜一朗(柿谷)にやられた』と言ってもらえるよう、チームを引っ張っていきたい」

 チームはJ2時代の15年に名波磐田と対戦(1勝1敗)しているが、柿谷はバーゼルに在籍していたため直接対決は今回が初めて。柿谷がJデビューした06年11月26日大宮戦では、2人そろって同時出場している。名波監督は当時在籍した柿谷、香川(現ドルトムント)らを名指しにして「俺に預けたらすごい選手にする自信がある」と言って、かわいがった。

 今季、磐田には横浜からMF中村俊輔が加入。燃える要素はたくさんある。柿谷は「あれほどの選手が監督になっているのはスゴイ。俺たちはそんなチームに勝たないと目指しているところには行けない」。開幕まで10日。偉大な先輩を慌てさせるため、最高の状態に仕上げる。【益子浩一】