びっくり弾で勝ち点3! セレッソ大阪が途中出場のDF丸橋祐介(26)の推定65メートル弾で最下位アルビレックス新潟に1-0と辛勝した。0-0の後半34分、前線へのロングフィードがワンバウンドでゴールへ。6日のリーグ柏戦でミスから決勝点を奪われた丸橋がヒーローとなり、4連勝の首位神戸に勝ち点1差で食らいつく大きな白星をもたらした。

 だれよりもびっくりしたのが丸橋だ。「ちょっと大きいかな」。0-0の後半34分、GKからのボールを思い切り蹴り上げ、前線へロングフィード。FWリカルド・サントスが思い切り伸ばした右足は届かない。しかし、ミラクルが起きた。相手GKの前でワンバウンドしたボールが、そのままゴールに吸い込まれた。

 推定65メートル弾。「喜んでいいのかも分からなかった…」。思わずポカン。しかし、駆け寄ってくるピンクのかたまりに成し遂げた仕事を実感した。「みんな来てくれたんで喜びました。(こういうゴールは)初めて」と試合後もはにかんだ。

 雪辱の一撃だった。4日前は悪夢。柏戦でクリアしようとしたボールが、相手FWクリスティアーノに当たり、はね返りがゴールへ。それが決勝点となった。「その日はだいぶ落ち込んだ。でもいつまでも落ち込むわけにはいかんと」。

 屈辱の映像もしっかり見返して「周りが見えていたら失点はなかったと思う」と冷静に分析できた。一転してのヒーローは「ミスしないようやっていきたい」と誓いをたてた。【実藤健一】