<J1:浦和2-0鹿島>◇第6節◇13日◇埼玉

 鹿島は今季初めて先制を許す展開に、珍しくベンチの足並みがそろわなかった。後半31分のMF増田投入の際は、MFダニーロと代えようとしたが、寸前でMF本山に変更。交代2人目となるFW興梠が投入されたのは同41分だった。最後は左太もも痛が限界に達したMF小笠原をベンチに下げようとしたが、DF新井場が左太もも裏を負傷と不運続き。直後に2失点目を喫し、昨年9月15日名古屋戦以来、211日ぶりの敗北の瞬間を迎えた。

 内田、野沢を故障で欠く中、内容では圧倒した。前半42分、左クロスに対し、がら空きのゴールを前にして、FW田代がシュートミスした。「チャンスの時に決めていれば流れが変わった」(田代)。ボール支配率は60%を超え、シュート数も15対9だったが、敗者は鹿島だった。

 歴代3位の連勝記録が14で途絶えた。90分制では従来記録の8連勝を大きく更新し、オリベイラ監督は「この現代において、ここまで連勝できたことを認めてほしい。相手は草サッカーチームではなく浦和だ」と下を向かなかった。

 敗戦よりも痛いのは、故障者の多さだ。「まずはコンディションから修正しないと」。DF岩政の言葉が鹿島の現状を表していた。【広重竜太郎】