<J1:神戸1-0横浜>◇第17節◇16日◇ホムスタ
指揮官交代で不振脱却を図った横浜が空回りした。初陣の木村浩吉新監督(47)は主力2人を先発から下げ、システム自体も変える改革を断行したが、神戸に0-1。数字以上に内容的には完敗だった。昨オフに戦力外通告を出した神戸MF吉田に、決勝点をアシストされてしまう皮肉な結末。リーグ戦5連敗、J開幕以来クラブワーストのリーグ戦連続未勝利は8試合に伸びてしまった。
ホイッスルとため息が、神戸の空にまじり合って消えた。試合終了の瞬間、横浜の選手たちを襲ったのは、またしても無力感だった。パスをつないでも、決定機をつくれない。逆にミスからカウンター攻撃を許し、恐怖感から攻撃が及び腰になる。後半35分には早くも中沢も前線に上げ、パワープレーを敢行したが実らなかった。悪循環にDF中沢は「もっと自信をもってやれるようにならないと」と言葉を絞り出した。
大改革も実らなかった。14日に桑原前監督の後を受けて就任した木村新監督は、これまでの4-4-2から、3-6-1システムに変更。さらには「コンディションのいい選手を優先する」との方針で、リーグ未先発だった1年目MF水沼と、今季は途中出場のみだったMF山瀬幸を、先発に抜てきした。DF栗原、田中裕を欠く3バックには、本職は左サイドDFの小宮山を組み込んだ。
だが水沼、山瀬幸の両翼は自陣に押し込まれ、持ち味の攻撃力を発揮できず。山瀬幸は「守りを固めろと言われたわけではないが、守備に追われた」と肩を落とした。攻撃専念のFWロニーとMFロペス、山瀬功らも不発。桑原体制下では決定力不足が叫ばれたが、この試合では決定機自体がほとんどつくれなかった。
後半14分には、神戸MF吉田に、CKで決勝アシストを許した。皮肉にも昨オフ、横浜が世代交代の名の下に戦力外通告をした選手。吉田は「複雑な心境。みんな苦しい状態でピリピリしているのも見て取れたし」と話し、神戸FW大久保からは「余裕のなさからミスをしていた。気持ちは分かる。おれもC大阪で2部に落ちたときにああいう感じだった」と同情された。
木村監督は「就任から中2日しかなく、ミーティングで意思統一をはかったが、それだけでは難しかった」とうつむいた。指揮官を代え、システムを変え、選手を代えても勝てない。暫定16位。名門横浜が降格圏の泥沼でもがき、苦しんでいる。【塩畑大輔】



