<J2:仙台1-1徳島>◇第32節◇24日◇鳴門大塚
J2仙台が精神面の弱さを露呈し、最下位の徳島相手に1-1のドロー劇を演じてしまった。前半9分、MF関口訓充(22)の今季4得点目で先制するも後半38分、直接FKを決められ追いつかれた。手倉森誠監督(40)は追加点を狙う采配を取ったが、狙い通り行かず選手に焦りが生まれた結果だ。鬼門の夏に、結果を出せない悪循環が重なり「魔夏の悪夢」から抜け出せない。
こわばったMF梁の表情が、そのままチーム状態を表していた。同点の後半ロスタイム。相手DFを引きずって、右サイドを関口がドリブルで上がる。しっかり、中央に走り込む梁を確認。外に体を倒しながらマイナスのクロスを流す。だがゴール正面、ペナルティーエリアの外で、梁が蹴ったボールはバーのはるか上へ。顔面蒼白(そうはく)の顔を、手で覆った。
早い時間帯で関口が徳島戦3戦連発の先制弾。“エゴイスト宣言”のFWナジソンも6本のシュートを放ち、積極性を出した。1-0で開始する後半、風上に立つ仙台の勢いが加速すると思いきや、そうではなかった。「勝てていない重圧で、硬くなっていた」と指揮官。最下位チームに中盤を支配される。
1点リードでは勝てないのでは-。開幕直後に陥った疑心暗鬼に、再びさらされる。後半19分から矢継ぎ早にFWを田中、中島に変更。「2点目を取るという姿勢で交代した」という指揮官の意図は選手に伝わった。だがゴールが出ないことで、ピッチ内に焦りが生まれる。そして守備陣がばたついた38分。徳島FWアンドレジーニョに直接FKを決められる。「2点目を取れないのが敗因」と関口は唇をかんだ。
例年弱い夏場に「ドロー病」から生まれる不安が重なった。今季の7、8月は1勝6分け2敗に沈んだ。8月のクラブ通算勝率は2割台に低下。指揮官は「フィジカル(の問題)じゃない。メンタルのところ。1つ勝てば違うんだが」と言うが、自分たちで克服するしかない。開幕2戦目から7戦続いた「単発病」の苦しみも再び頭をもたげる。サポーターにとっての「魔夏」の寝苦しい夜は、続く。【山崎安昭】



