<J2:仙台1-0岐阜>◇第36節◇20日◇ユアスタ

 対戦相手も雑音も封じて、なりふり構わず3連勝!

 J2仙台が今季2度目の3試合連続完封勝利を挙げた。前半4分、MF梁勇基(26)がシーズン自身初の2ケタ得点となる今季10得点目のゴールで先制。虎の子の1点を何とか守りきった。来季の監督人事、社長辞任などピッチ外が騒々しい中、逆転昇格に結果だけが求められる状況で結果を出した。

 いつもは冷静沈着なキャプテンも、さすがに感情を抑えきれなかった。ガッツポーズを繰り返し、満面の笑みでFWナジソンに飛びつく。右手人さし指を突き上げ喜びを爆発させた。前半4分。ペナルティーエリア外左サイドに位置取りした梁へ、フワリとこぼれ球が落ちる。「胸でトラップして、そのままシュートのイメージ」(梁)通りに左足でボレー。魂を込めた一撃がネットを突き刺した。

 13日の名川社長辞任報道を皮切りに、ピッチ外が騒がしくなった。「とにかく先制点が欲しかったし、ああいう(騒動の)後だったので、気持ちが入った」と梁。思わず出た笑顔の真相を恥ずかしそうに話した。手倉森監督も「握手が普段より強かった。主将として責任を感じているなと思った」と、試合前の“儀式”から梁のゴールを予感していた。

 「雑音なんて関係ねぇ !! 共闘」「テグ

 ガンバレ」…。数々の横断幕やメッセージが掲げられた異様なムードの中での一戦は、決して、ほめられた内容ではなかった。シュートを打てる場面でボールを回したり、安易なパスミスも続出。相手のミスにも助けられた薄氷の白星だった。手倉森監督も「(騒動が)影響がないわけではなかった。選手が緊張していてペース配分をできなかった」と流れの悪さを反省。それでも「苦しんで勝ち点3を取れたのは大きい」と、なりふり構わずつかんだ勝ち点3を評価した。

 修正能力も見せた。劣勢の後半34分、中断の間に選手が集まり試合運びを話し合った。木谷は「(千葉)直樹君を中心に残り時間の使い方と、守備のブロックの作り方を確認した」と説明。岡山が田村が、体を張って辛勝を呼んだ。

 「内容が悪くても自分たちは勝ち点3を取り続けないといけない。(23日の)湘南をたたいたら、いい勢いで残りを戦っていける」と梁。遅ればせながらの上昇気流を、がっちりつかむつもりだ。【山崎安昭】