浦和の来季監督に理論派フィンケ氏
浦和の来季監督にブンデスリーガ2部のフライブルク元監督フォルカー・フィンケ氏(60=ドイツ)の就任が決定的となっていることが10日、分かった。浦和と提携関係にあるバイエルン・ミュンヘンから推薦された候補の1人で、すでにクラブ関係者が接触済み。同氏は若手育成に定評があり、徹底したパスサッカーを掲げる理論派。ゲルト・エンゲルス監督(51)の今季限りの解任が決定した後、同氏に対して正式にオファーする予定だ。
浦和が来季監督として選んだのはフライブルクで16年間指揮を執ったフィンケ氏だった。提携関係にあるバイエルンから推薦された複数の候補者の中から一本化し、既にクラブ関係者が欧州で数回接触した。関係者によれば、浦和からの監督就任の打診に対し、同氏は前向きな姿勢を示しているという。
浦和の来季監督問題は先月22日のアジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦のG大阪戦で1-3と敗退した後から表面化した。同日深夜にはクラブの幹部会が約3時間行われ、エンゲルス監督の今季中の続投は決定した。しかし、来季終了まで契約が残る同監督の今季限りの解任は確実となり、来季を見据えた後任監督人事に着手していた。
先月末に緊急渡欧した際、藤口社長は来季監督のイメージとして「これはゲルト(エンゲルス監督)にもお願いしているが、選手を育成しながら勝つこと。難しいが、育てながら勝つという方針は来年も変わらない」と明言。バイエルンから推薦された候補の中から、そのイメージにもっとも近かったのが、フィンケ氏だった。
同氏は91年にフライブルクの監督に就任。2部と3部を往復していたクラブを93年に初めて1部に昇格させた。世界各国から素質ある選手を集め、育てながら積極的に起用。ミドルシュートを好まず、徹底したパスサッカーを目指す戦術で、金銭的に苦しい地方クラブを上位クラブと対等に戦える実力に押し上げた。その手腕は親交のある前日本代表オシム監督も高く評価しており、ある代理人は「ドイツのオシム」と説明した。
07年までフライブルクの「全権監督」としてドイツのクラブを代表するような若手育成部門を編成し、クラブの黒字経営にも貢献。2部降格した際にも手腕の評価は変わらず、解任されることなく、再び98年、03年と2部から1部に昇格させた。16年間、同一クラブを指揮したことはブンデス記録として残る。06年12月14日にシーズン終了での辞任を発表した際にはサポーターから辞任反対運動が起こるほどだった。クラブ、サポーターに愛されるキャラクターも魅力だ。
現在、浦和は首位鹿島に勝ち点1差の2位。残り3戦で逆転優勝も十分に狙える位置にある。しかしエンゲルス監督が「今季限り」であることに変更はない。同監督の解任が正式に決まり次第、クラブはフィンケ氏に正式オファーを出す予定だ。
[2008年11月11日8時27分 紙面から]
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