<J1:大分2-0柏>◇第33節◇29日◇柏
大分が、リーグ4試合ぶりの勝利で3位以内に出場権が与えられるアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)出場に望みをつないだ。0-0で迎えた後半30分すぎに、MF鈴木慎吾(30)DF上本大海(26)が連続ゴール。試合前に首位鹿島が勝ち、リーグ優勝は完全消滅した直後の一戦で暫定4位に浮上した。これで7位以上が確定し、06年の8位を上回る過去最高順位となることも決まった。
待望のゴールだった。後半32分、途中出場のMF小林亮のクロスを、大分MF鈴木がゴール前で胸トラップ。すかさず利き足でない右足で冷静にゴール右隅を狙った。「アウトに引っかけるように蹴った。強いシュートでなくても何とかなると思った」。0-0の均衡を破るゴールにしては、憎らしいほど冷静な技ありシュートだ。クラブ初のACL出場に光を差す貴重な先制弾となった。
どうしても落とせない一戦だった。試合開始直前に鹿島が勝利。ピッチに立つ前に逆転優勝の可能性は完全消滅したことは選手に伝えられなかったが、それ以上に負けられない理由が選手の心を支配していた。「相手の結果より、自分たちが勝たないと上に行けないと分かっていた」と鈴木。首位鹿島に敗れた前節終了時、シャムスカ監督が目標修正したACL出場を最終節につかむために勝たなければならなかった。
3分後には、セットプレーからDF上本のヘッドで加点。9月23日(札幌戦)で3得点した後、リーグ戦6試合を1勝4敗1分け。得点わずか1という得点力不足がうそのようだった。「試合前に(FWの)ウェズレイが『王者になった自信を持ってプレーしよう』とみんなに話してくれた」と鈴木。試合開始から柏の激しいプレスに苦しんだが、守備陣もきっちり無失点と攻守がかみ合った。鈴木から、長男誕生を祝うゆりかごパフォーマンスを贈られたFW高松主将は「気持ちで負けてなかった。次にACL出場をつなげた。来年へのいいモチベーションになるためにも最終戦勝ってACLに出場したい」。過去最高順位が確定した大分が、最終戦でさらなる歴史を刻む。【村田義治】




