<ナビスコ杯:大分2-2広島>◇3日◇予選リーグA組◇九石ド

 大分が広島と2-2で引き分け、公式戦15戦未勝利となった。5月30日のナビスコ杯横浜戦から4人を入れ替えて先発起用。FW前田俊介(22)や今季初先発のMF井上裕大(20)らの活躍で前半に先制したが、その後逆転を許した。後半途中からエースFWウェズレイ(37)が復帰即の同点弾を決めたが、そこまで。昨季ナビスコ杯覇者は今季予選リーグ4戦4分け…。またもトンネル脱出はならなかった。

 相次ぐケガ人でベストメンバーが組めない。5月30日のナビスコ杯横浜戦から4人を入れ替えて選手を先発起用した。前半は1トップのFW前田やトップ下のMF家長が躍動した。前半30分、右CKから家長がヘッドで先制。後半16分には故障離脱していたエースFWウェズレイが約1カ月ぶりに復帰し、同33分に同点FKゴールを決めた。…それでも、勝てなかった。

 この日の広島は前節リーグ戦から主力の大半を外し、若手中心の“2軍”だった。勝てる相手だった。しかし、集中力を欠いた守備陣がセットプレーから失点した。

 リーグは最下位。昨季優勝したナビスコ杯もこれで予選リーグ4戦オール・ドロー。今季の目標は「J1残留」となり、再開後のリーグ戦に備えるため、MF金崎ら主力を休ませつつ、悪い流れを断ち切るために勝利を追ったが、控え組の連係はいまひとつだった。

 シャムスカ監督は「いい試合だったがまたしても結果につながらなかった。広島は若手中心のフォーメーションだったが、スピードがあった。コンパクトにされてシュートも打たれてしまった」と肩を落とした。【菊川光一】