<J1:清水2-2鹿島>◇第18節◇18日◇アウスタ

 首位鹿島は清水と2-2で引き分け、J1記録に並ぶ16試合連続負けなしとした。

 なんとか勝ち点1をつかみ取った。2点を先制しながら運動量が減少した後半に追いつかれるという試合巧者らしからぬ結果。主将のMF小笠原は「もったいない試合。いつもギリギリで勝てるわけじゃない」と悔しそうにつぶやいた。

 圧勝の気配すら漂った。前半26分にMF野沢が清水DF岩下からボールを奪い冷静に先制点を流し込むと、同43分にはFWマルキーニョスが岩下のパスをかっさらい追加点をゲット。それでも、DF内田が「ミスで2点を取らせてくれたのに逃げ切れなかったのは、らしくない」と振り返ったように追いつかれた。

 左サイドから何度もピンチを招いた。同44分に岡崎、後半8分にヨンセンに奪われた失点とも左サイドを攻略されたもの。センターバックがカバーのため左サイドに寄り、ゴール前が薄くなったところを突かれた。運動量も低下し、今季リーグ最少10失点の守備陣のバランスまで崩れ、リーグでは3月15日の新潟戦以来16試合ぶりの2失点。オリベイラ監督は「残念なのはゲームコントロールできる試合を自分たちから崩した」と反省を口にした。

 それでも追走する3チームが足踏みしたため、2位との勝ち点差は試合前の8から9に広がり、リーグ戦不敗記録もJ1史上1位タイの16まで伸びた。だが、岩政はあえて「今の運動量だとずっと勝っていくのはムリ。目が覚めないと。個々が体力的、精神的な準備をしっかりしないといけない」と言い放った。結果と内容の両方を追求する王者はリーグ3連覇達成へ向け、この一戦の反省を糧にする。【菅家大輔】