<J2:甲府2-1仙台>◇第30節◇26日◇小瀬

 仙台が、J1昇格圏内の3位から引きずり降ろされた。勝ち点1差で追う4位甲府に1-2で敗れ、甲府と入れ替わりで4位に後退。0-1の後半39分にDFエリゼウ(29)のゴールで追いついたが、同ロスタイムに決勝ゴールを許した。移籍初先発のFWサーレスも、切り札のFW中原も不発。5月2日から守ってきた3位の座を、約3カ月ぶりに譲った。

 後半39分に追いついた直後のロスタイム。劇的勝利を狙い2点目を奪いにいくも逆襲され、相手MF国吉に痛恨の1発を浴びた。手倉森監督は「今シーズンで一番、悔しい負け方。敵地で、しかも上位だったんだから、無失点で我慢しなければいけなかったが…」と苦虫をかみつぶした。

 立ち上がりと終盤。最も集中力が求められる時間帯に失点した。試合前、指揮官は「立ち上がりから攻めて来る。気をつけよう」とミーティングで徹底を促したが、結果は前半2分と後半ロスタイムの失点。DFエリゼウは「120%で始まり120%で終わらなければ」と反省した。

 今季初めて外国籍選手4人がそろい踏み。だが手倉森監督が「助っ人を試したが詰める部分は多い」と話し、MF梁も「攻撃陣の連携が、うまくいってない。失点しても守備は頑張ってる。前が呼吸を合わせないと」と指摘するようにバランスを崩しつつある。

 首位C大阪、2位湘南も敗れ、勝っていれば首位の一戦で4位転落。手倉森監督は「これが最終戦だったらゾッとする」と話した。4位仙台までが勝ち点3差の大混戦。招いたのが自分たちなら、抜け出すのも自力しかない。【木下淳】