<J1:川崎F2-1東京>◇第20節◇1日◇等々力
川崎Fが、試合終了間際のMF谷口博之(24)のゴールで東京に2-1で逆転勝ちした。0-1で迎えた後半10分にFWジュニーニョのゴールで追いつくと、7月29日のナビスコ杯準々決勝・鹿島戦に続く、ロスタイムのゴールで暫定2位に浮上した。
後半のロスタイムにドラマが起きた。1-1で迎えた後半、時計の針は45分を回っていた。DF井川のスローインを受けたMF中村がゴール前にクロス。DFがクリアした球が谷口の前にこぼれた。右足を振り抜くと、地をはうようなシュートがネットを揺らした。一瞬、時間が止まったように静まりかえる中、谷口が右手を突き上げると、割れんばかりの歓声が一気に爆発した。
後半ロスタイムに劇的なゴールを奪った、29日のナビスコ杯鹿島戦のビデオを見るような劇的勝利。谷口は「鹿島戦も最後まであきらめずにゴールに向かったら結果が出た。何回かチャンスを外したので、絶対決めてやろうと思った。『川崎劇場』です」と興奮気味にまくし立てた。
1週間で3試合の過密日程で、蓄積した疲れを乗り越えられたのは鹿島戦の成功体験だった。7月31日のミーティングで見た、東京の分析ビデオは要所のみ。鹿島戦のビデオを見た時間の方が多かった。DF村上は「今日もロスタイムが4分あったから、何かあると思った。鹿島戦よりいけそうな雰囲気があった」と胸を張った。
鹿島戦で得た自信は冷静な判断にもつながった。前半37分に先制されたが、ハイペースに攻める東京の足が止まると読んで、耐えた。後半10分にジュニーニョが、鹿島戦のロスタイム弾に続いてゴールを決めると、3トップで押しまくった。
これで昨年9月に同じホームで東京に負けて以来続けているホームの無敗記録をクラブJ1最多の14に伸ばし、「多摩川クラシコ」の通算成績は6勝5分け5敗とした。首位鹿島との勝ち点差は8に縮まった。MF中村は「前半と後半で、違う顔ができるようになってきた」と、確かな手応えを感じ取っていた。【村上幸将】



