<J2:札幌3-2愛媛>◇第38節◇6日◇札幌厚別

 コンサドーレ札幌が、初の助っ人そろい踏みで、愛媛に逆転勝ちした。0-2の後半11分にFWキリノ(24)のゴールを皮切りに、同25分には途中出場のMFハファエル(24)の得点で同点。その3分後、この日23歳の誕生日を迎えたMFダニルソンが23メートル弾を決め、勝ち点3を手にした。ハーフタイムに石崎信弘監督(51)から飛んだげきに全員が発奮、連続不敗を7戦に伸ばした。

 札幌厚別がどよめきに包まれた23メートル弾が、最後を締めくくった。後半28分、こぼれ球を拾ったダニルソンが、左足を振り抜いた。一直線の弾道に相手GKが反応するも、そのときにはボールはすでにゴールに吸い込まれていた。23歳の誕生日を自ら祝う決勝点に「逆転できて本当にうれしい」と笑みを見せた。

 勝利へのおぜん立てをしたのも、助っ人たちだった。0-2から1点差にしたのはキリノ。同点弾は後半12分から途中出場したハファエルが決めた。「前半は集中力が足りなくて、いいリズムでできていなかったように見えた。ハーフタイムに監督から怒られて目が覚めたよ」。ハファエルはそう舞台裏を明かした。

 前半はスピード感も運動量もなく、ミスを連発。ただボールを回しているだけの試合だった。0-1で折り返したロッカー室、石崎監督からげきが飛んだ。「このままでは終われない。気持ちを出して走り回って勝つんだ」。1つになったチームは後半、動きが一変。追加点こそ奪われたが、気迫を前面に押し出し勝利へとつなげた。

 ベンチワークもさえた。2点リードされると、指揮官はハファエル、FW中山の2人を1度に送り込んだ。30分以上を残しながら交代枠すべてを使う采配で、勢いづいた。キリノは「代わって入った選手がチームにエネルギーを与えてくれた」と言った。後半開始から出場のMF砂川がサイドでリズムをつくり、中山は前線からの激しいプレスで士気を高めた。文字通り、チームが一体となってつかんだ勝利だった。

 ただ勝ち点3こそ手にしたが、誰も納得はしていない。石崎監督は会見の冒頭、普段のように内容を振り返ることはなく、「逆転できたのは良かったと思う。以上です」と厳しい表情で口にするだけだった。ダニルソンも「勝ったのはうれしいが、2失点は反省しないと」と戒めは忘れなかった。下位相手の苦戦の要因はしっかり修正し、残り試合で繰り返さないことが上位追撃へ不可欠になる。【砂田秀人】