<練習試合:大宮2-1山形>◇20日◇35分×4◇宮崎・西都市清水台総合公園多目的広場

 J1山形は大宮戦に出場した、横浜から期限付き移籍のDFキム・クナン(23)が、簡単にマークを外し1失点に絡んだ。小林監督は、開幕スタメンへ「追試」を課す考えだ。

 期待の韓国人DFが「予測不能の動き」をする度に、ピッチの内外で、それを制する声が飛んだ。ボールばかりを追い、相手をフリーにさせがちなキム・クナンの動き。2本目の12分、相手CKで大宮DFマトをフリーにして失点を食らった場面以外にも、危ない場面を「演出」し続けた。

 この日の1、2本目に、開幕を見据えたメンバーをそろえた小林監督。だが、韓国人DFの危なっかしい動きの連続に「個人の問題でやられている。連係に時間がかかるかな…。J1が相手だと狙われる」と浮かない表情。先発確定へ「合格点をやれない」とし、奮起を促した。

 「コンビネーションが難しい」と困惑顔のキム・クナン。ただ、潜在能力の高さを認めるDFの僚友は見捨てない。西河が「戦術が分からなくて頭がこんがらがっているだけだから、僕らが教える」と言えば、石井も「クナンの特長を把握して、こっちが合わせる」とフォローを約束する。仲間の助けを借り、先発への「クナンの道」を助っ人が乗り越える。【山崎安昭】