北朝鮮代表の海外遠征に参加していたJ1仙台MF梁勇基(28)が3月2日、約1カ月ぶりに合流した。チーム離脱中のAFCチャレンジ杯(2月16~27日、スリランカ)で5試合4得点。大会MVPと得点王に輝いて優勝し、南アフリカW杯のメンバー入りへ前進した。一方、仙台では3日後に開幕戦(アウェー磐田)が迫る状況だが、過去6年間の在籍と、国際舞台の経験を生かして急ピッチ調整する。

 いつもの光景が戻った。黄色い集団の中心に梁がいる。笑顔で選手と言葉を交わし「久しぶりっすね。長く離れた分、これからチームに貢献する準備をしないと」と梁。1日に戻り「さすがに今日は疲れたけど、1カ月キャンプを抜けて参加しただけの活躍はできたかな」と胸を張った。

 AFCチャレンジ杯で北朝鮮を優勝に導いた。5試合4得点で大会MVPと得点王を獲得。「FWからボランチまで任された」といい、4点中2点は珍しく頭で奪うなど攻撃の中心として活躍した。「代表で得たのはヘディング(笑い)。チームは離れたけど代表で5試合に出て充実した」。代表のジョ・トンソプ監督からは「チームの中心。これからW杯メンバーに彼の名前を加えるかもしれない」と評価された。

 W杯出場へ結果を残した半面、ベガルタにはドタバタ合流を余儀なくされた。6日の開幕戦まで、この日を含め4日間しか調整できない。スリランカではMF関口から近況報告の電話を受けており「いやでも情報は入ってきた」と笑ったが「実際、チームの状態がどうなのか加わってみないと分からない。新戦力とも、まだボールを蹴れてない」と不安もある。一方で自分に言い聞かせるように「今さら焦っても仕方ない。自分らしさを出すだけ」と話した。

 ブランクはあるが、精神的支柱の復帰は大きい。DF渡辺が「梁さんが入ると一気にチームが締まる」と言えば、手倉森監督も「大会MVPという大きな自信を持って合流してくれた」と歓迎。J1席巻を狙う仙台に最後のピースが加わった。【木下淳】