<J1:鹿島1-0湘南>◇第11節◇14日◇カシマ

 4連覇を狙う鹿島が湘南を下し2位に浮上した。

 内田が抜けても鹿島は王者だった。リーグ戦再開初戦で超守備的布陣の湘南に1-0で勝利。不動の右サイドバック内田がシャルケに移籍した直後だが、その穴を感じさせない内容で首位に勝ち点1差の2位に浮上。主将のMF小笠原満男(31)は「内田の移籍は寂しいけど、マイナスをプラスに変えないと」と言い切った。

 勝負を決めたのは大舞台に強いMF野沢拓也(28)だった。前半9分。FWマルキーニョスのパスを受け1トラップ。次の瞬間、右足を振り抜き豪快な先制ミドルを突き刺した。「内田が代表でいない時もウチは勝ってきた。移籍したことは言い訳にできない」と強調した。

 本来、左サイドバックの新井場を内田のいた右サイドに、今季加入のDFジウトンを左に配置。3日のプレシーズンマッチのJ2千葉戦では連係に不安をのぞかせたが、この日は安定。W杯日本代表のDF岩政も「ウチのできは悪くなかった」と評した。

 この日、ACL組が未消化の第11節分を開催したことで、全クラブが12試合を消化。「定位置」の首位に肉薄した。小笠原は「内田が欠けた分、チャンスが出てくる選手がいる。それを生かせばいい」。リーグ4連覇へ、鹿島が着実な再スタートを切った。【菅家大輔】