石さんが“純平代役セレクション”を敢行した。コンサドーレ札幌は11日、札幌・宮の沢で戦術練習を行った。次節15日の東京V戦は、MF高木純平(27)が出場停止。石崎信弘監督(52)は高木の代役候補として、左サイドハーフをMF砂川、上里、岡本、藤田と4選手入れ替えるなど、合計12の布陣をチェックした。攻撃の新キーマン不在を補うベストパターンを発掘し、2連勝につなげる構えだ。

 めまぐるしく選手が入れ替わった。中でも指揮官が最も頻繁に変更を指示したのが、前節高木が入っていた左サイドハーフだった。「今はいろいろと試しているところじゃ」。最初に入ったのは砂川だったが、本来ボランチの上里、トップ下の岡本、今季は右サイドバックでの出場が多い藤田と、タイプ別に入れ替えて適性をチェックした。

 前節北九州戦では、高木を起点とした崩しから貴重な2点目が決まった。石崎監督自身も試合後「今季一番いい形」と評価しただけに、代役選びには慎重になっている。「いろんな人にやらせることで刺激になるから」とは言うものの、左サイドに関してはサイドバックもDF西嶋、石川、前日10日に完全合流したばかりの岩沼と3人併用。“ベスト左翼”を見いだそうと時間をかけた。

 それだけに10日の練習後には「(高木の)代役のイメージがわかん」と困っていたが、この日は「そう(困っている状態)でもないね」とイメージは浮かんできた様子。後半戦は出場停止や負傷者でメンバーが抜ける機会も増える。入念な代役選考で、1人抜けても確実に勝ち点3を取れるチーム力を養っていく。【永野高輔】