Jリーグは14日、大地震により3月中の試合全ての中止を決めた。

 立ち止まってはいられない。磐田は15日、午前9時半から約50分間と短めの練習を行った。ウオーミングアップ後はシュート練習を行い、全体練習は終了。柳下正明監督(51)は「試合がなくなって、気持ちが緩んだときのケガが一番怖い。選手がサッカーに集中できるように我々も考えないといけない」と慎重に話した。

 東日本大震災から4日が経過し、名古屋や鹿島など練習を中止にするクラブも出てきた。それでも、磐田は練習を続行。今日16日にはJ2岐阜との練習試合も行われる予定だ。「正直サッカーどころではない」と話す選手も多いように、事態の深刻さを忘れている選手はいない。6歳で阪神・淡路大震災を経験したFW金園英学(22)は「家の中がぐちゃぐちゃになったのを今でも覚えている。被災者の方の気持ちはよく分かるし、頑張ってほしい」と早期復旧を願った。

 今後は、練習とテストゲームを繰り返して再開に向けて準備をしていく。柳下監督は「復旧した後に、我々が勇気を与えられるように今はやるしかない」と言い聞かせるように話した。選手らも気持ちは同じだ。【神谷亮磨】