J2札幌が勝負の秋に生き残りミニキャンプを実施する。Jリーグは15日、東日本大震災の影響で延期となっていたJ2第2~7節の代替試合日程を発表した。敵地3連戦が決まった10月19日の京都戦(西京極)から同26日の徳島戦(鳴門大塚)までは関西方面でミニ合宿を行う方針。10月後半はここ2シーズン昇格が消滅した時期だけに、長距離移動を緩和するミニ合宿で最後の底力をひねり出す。

 困難を乗り越えてこそJ1が見えてくる。札幌は10月16日の鳥栖戦(札幌厚別)から30日の熊本戦(同)まで15日で5戦を消化する。熊本戦はACLのノックアウトステージにJクラブが勝ち残るとさらに1日前倒しとなる。最悪14日で5戦というハード日程だがMF古田寛幸(19)は「世代別代表でやってきている。試合の合間のコンディション調整で何とかなる」と意気込んだ。

 石崎信弘監督(53)の意向もあり同19日の京都戦、22日の鳥取戦(とりスタ)、26日の徳島戦と西日本での敵地3連戦に備えたミニ合宿を検討中。今後の成績次第だが10月は一昨年(18日)昨年(31日)と昇格の可能性が消滅した時期でもある。今年も生き残りをかけた大事な月になることが予想される。ミニ合宿によって移動時間を練習時間に変え、土壇場で踏ん張るための再強化の場としていく。

 帯同メンバー限定となるため関係者も「合宿メンバーに入るためのチーム内競争にも生まれれば」とさらなる効果を口にした。厳しい日程だが条件はどのクラブも同じ。札幌は勝負どころの秋キャンプで気持ちを締め直し、J1切符を取りにいく。【永野高輔】