“SAMON”豊作じゃあ!

 J2札幌は13日、来季U-18からFW榊翔太、MF荒野拓馬、前貴之、DF小山内貴哉、奈良竜樹(いずれも18)の5選手をトップ昇格させることを発表した。1度に5人の昇格は過去最多で、榊は清水町、奈良は北見市出身者初のJリーガーとなる。

 札幌が誇る、ハイスクール5人組のプロ契約が、正式に決まった。前日12日の大分戦までリーグ戦4試合連続フル出場の奈良を含め、全員が既にトップ選手として公式戦を経験している即戦力軍団。三上大勝強化部長(40)は「実戦で能力も確認している選手たち。将来J1で安定して戦っていく上で、中心になれる素材だと思っている」と期待した。04年から始まった5段階計画の最終ステップ「J1に定着できるクラブづくり」への屋台骨となる顔ぶれだ。

 これまでは札幌、北広島、岩見沢など道央圏の選手が多かったが、奈良、榊は道東出身者初の昇格となった。「来年は1試合でも多く試合に絡んで、北見の親や指導者の方たちに恩返しがしたい」と奈良。前、小山内の2人は、札幌U-12からの生え抜きでは初の昇格になる。小学生世代からの育成システム、全道規模のスカウティング活動がダブルで結実した。

 「ここまでの取り組みが形となった。将来チームを支える選手になってほしい」と矢萩竹美社長(61)。U-18の四方田修平監督(38)は「どんな仲間と組んでも、自分の良さを出せるような選手になってほしい」とエールを送った。【永野高輔】