J1を結束力で乗り切る。札幌は20日、札幌ドームでの調整を打ち上げた。25日から始まるグアム1次合宿を前に、練習後は札幌市内で選手、スタッフ、クラブ職員全員参加の「ジンギスカン」パーティーが催された。開幕前にクラブ総出で決起集会を開催するのは石崎体制初。J1を乗り切るため、総力を挙げて戦う体制を整えた。

 現場とフロントが目標に向かい、心をひとつにした。昨年までは始動時のファン感謝イベント直後に、会場の札幌ドーム内で立食パーティーを行っていた。しかし、例年イベントの撤収作業などで参加できない職員もいたため方式を変更。あらためて日取りを設定し、メニューも北海道らしくジンギスカンを選択した。石崎信弘監督(53)は「J1を乗り切るには結束が大事だからね。絆じゃから」と歓迎した。

 決起集会だけではない。グアム合宿の部屋割りも、結束重視の振り分けとなった。昨季主将の33歳MF河合と選手会長の34歳MF砂川、新加入で最も実績のある31歳FW大島が同部屋となる方向で固まった。斉藤マネジャーは「昨年、昇格できたのは一体感と団結力。若手を引っ張るためにベテランにはまとまっていてほしい」と意図を説明。精神的に柱となれる3人が同部屋となり、チームの意思統一を図る。

 河合は「スナさんと大島は経験あるし、3人で若手選手にいろいろ伝えていければ」と話した。トップチーム人件費は5億円台とJ1最低レベル。厳しい戦いに勝つため、チームに関わるすべての人間がスクラムを組んで突き進んでいく。【永野高輔】