<J2:山形2-1栃木>◇第10節◇27日◇NDスタ

 J2山形が栃木に勝利し、今季初の4連勝を飾った。前半23分、MF秋葉勝(28)のミドルシュートで先制。後半5分にMF菊岡拓朗(26)に同点弾を浴びたが、同41分、途中出場のMF太田徹郎(22)が今季初ゴールを決めて勝ち越した。首位湘南が水戸に敗れたため、勝ち点差3まで迫った。

 当時J2だった08年以来の4連勝を狙う山形が先手を取った。前半23分、左クロスを中央でFW中島が相手DFと競り、ルーズボールとなったこぼれ球にMF秋葉が詰める。ペナルティーエリア手前からダイレクトで右足一閃(いっせん)。弾丸ライナーはGK武田の横を勢いよくすり抜け、ゴール右隅に突き刺さった。チーム単独最多となる今季4得点目。右手人さし指を天高く掲げ、大歓声に応えた。

 だが7戦負けなしの栃木も黙ってはいなかった。後半5分、MF菊岡に今季初ゴールを決められ同点。先制点以降、守備に追われる時間が続いていた山形が3試合ぶりに得点を許した。

 それでも勢いは連勝中の山形にあった。後半41分、FW万代に代わり、3トップの一角に入ったMF太田が秋葉からの左クロスを頭で合わせて勝ち越し。今季初めてリザーブの選手がゴールを挙げた。本来なら、MF比嘉が選ばれていたであろう登録18人目の“最後の選手”。だが25日の練習で負傷したため、太田に大役が回ってきた。甲府戦(3月20日)では、交代選手として出場するはずだったが、投入間際に奥野監督からストップをかけられ、悔し涙をのんでいた。その鬱憤(うっぷん)を晴らす一撃をたたき込んだ。

 今季初の4連勝。リーグを独走していた湘南が水戸に敗れたため、勝ち点差は3に縮まった。次節東京V戦(30日)には、首位奪取が懸かる。【湯浅知彦】