<J1:柏0-3磐田>◇第23節◇25日◇柏

 磐田が柏を破り、10戦ぶりに2連勝で4位に浮上した。前半5分、ゲームキャプテンMF山田大記(23)のリーグ10戦ぶりゴールで先制。相手選手の退場で数的有利に立つと、同28分にDF駒野友一(31)がFKを直接決め、後半33分にはFW前田遼一(30)が3戦連続ゴールを決めた。完封勝利も10戦ぶり。

 鬱憤(うっぷん)を晴らす、しなやかな1発だった。前半5分、敵陣でボールを奪った山田は松浦とのワンツーで相手DF陣を崩した。エリア内に進入すると、相手GKが飛び出すタイミングを見計らい、あざ笑うかのようなループシュート。「順位が近いチームとの直接対決に勝たなければ上にはいけない」と意気込んだ主将に10戦ぶりゴールが生まれ、輝きを取り戻した。

 同18分に柏DF近藤が危険なタックルで一発退場。数的優位になると、さらに勢いを増した。同28分に駒野が鮮やかなFKを決めて突き放す。同33分には先制点の山田が得意のドリブルで右サイドを崩し、ミドルシュート。同37分にもCKのこぼれ球を左足で豪快に狙った。リーグトップの得点数を誇る攻撃陣が次々とゴールに迫り、昨季王者を追い込んだ。

 この日は、ケガ人が続出している中盤をてこ入れした。本来センターバックを任されている藤田をボランチにコンバート。左サイドにはMF菅沼実が8戦ぶりに先発した。前田は「代わって入る人もいい選手なので問題はない。力を合わせて戦いたい」。後半33分には絶対的エースがダメ押しの3点目を奪い、圧勝劇を締めた。守備陣も10試合ぶりの無失点。アウェー4連敗中だったチームは一丸で勝ち点3をもぎ取り、3カ月ぶりの連勝を手にした。次戦は首位広島をホームに迎える。アウェーで負けた借りはきっちり返す。【神谷亮磨】