エースが1発じゃ終われない!
札幌は今日29日、神奈川・等々力陸上競技場で川崎Fと対戦する。引き分け以下で降格の可能性がある崖っぷちの一戦。5戦連続先発が濃厚なFW内村圭宏(28)が、5月26日広島戦以来4カ月ぶりのゴールを宣言した。昨季はチームトップの12得点で昇格をたぐり寄せたヒーローも、今季はまだ1ゴール。執念の1発をねじ込み、J初の9月終戦を食い止める。
まだ終わらせない。札幌ドームサブグラウンドで行われた28日の紅白戦。内村はハモンと2トップを組み、チャンスメークした。「ハモンとはいい距離間を保ってやりたい。そうすれば、得点のイメージも膨らむ」。前節22日の大宮戦から始まったハモン(RAMON)&内村(UCHIMURA)のコンビも、徐々に連係が取れてきた。北の国発“RU~ルルル”アタックで、6戦ぶり勝ち点3を呼び込む。
鬼門・等々力の扉をこじ開ける。札幌はクラブ初年度の96年から、同競技場では9戦1勝8敗。90分勝利は1度もない。04年6月23日の川崎F戦は0-6で敗れ、怒ったサポーターが選手にキックを浴びせるという事件も起きた。負の歴史たっぷりの会場だが「今は会場の相性どうこう言っている場合じゃない。オレがぶち破る」と、5月の広島戦以来14試合ぶりのゴールを狙う。
札幌ドームで行われた昨年12月3日の最終東京戦で2得点。チームトップの12ゴールを挙げ、一躍昇格のヒーローとなったが、今季は1得点止まり。夕食を食べに行きつけの店に出向くと、偶然にも店のインテリアにサッカーボールが置いてあった。シュート感覚を取り戻すため、店主に断りを入れて何度も足に当て、インパクトの場所、タイミングを確かめた。
「このままじゃ終われない。まだ最後じゃない。勝って先につなげたいから」。エースの意地がある。24時間サッカーのことを考え続けた成果を、崖っぷちの舞台で示す。【永野高輔】



