<天皇杯:鹿島2-1京都>◇14日◇3回戦◇カシマ

 鹿島はJ2京都を退け、2年前の4回戦で敗れた借りを返した。だがトニーニョ・セレーゾ監督(58)は試合内容に不満を爆発。「手抜き」と指摘し、19日のリーグ戦で迎える浦和との上位対決へ警鐘を鳴らした。

 順当に勝利した鹿島に、指揮官が活を入れた。後半9分にMF遠藤、同22分にFWダビがゴールを決めたが、守備を崩されて失点。セレーゾ監督は「非常に悪い姿勢だった。これでは浦和に勝てない」と、リーグ戦を見据え声を荒らげた。

 J1で優勝争いに食い込む強豪の姿は、そこになかった。球際で競り負け、セカンドボールを奪えず「手を抜いていた。自らピンチを招いて、負けてもおかしくない試合だった」。不動のレギュラーMF柴崎でさえ、怠慢と見るや交代させた。遠藤も「自分たちが一番分かっている」と受け止めるしかなかった。

 19日には、リーグ戦で浦和との上位対決が控える。FW大迫は「逆によかったんじゃない?

 気を引き締めて臨める」と前向きに捉えた。指揮官は「途中で黄色信号になってはダメ。90分間、青信号で行かないと」。負けられない戦いを突っ走るため、鹿島イレブンがギアを入れ直す。