J2磐田の新ボランチ、宮崎智彦(27)が鬼門の九州で「2・5列目での輝き」を誓った。15日、磐田市内で19日のアウェー熊本戦に向け、チームメートと調整した。名波浩監督(41)に4日の大分戦からボランチに抜てき。11日の岐阜戦で積極的な攻撃参加をみせ、2点目の起点になった。

 指揮官には「パーフェクトだった」と、プレーぶりを絶賛された。その上でプラスアルファも求められた。「2・5列目が一番輝ける。もう1つ前に動きだしてのスルーパスなども出てきたら」と。クラブ黄金期の中盤を担った名波監督の言葉に、燃えないはずはない。宮崎は「素直にうれしいです」と笑顔を見せ「前を楽にさせるためにも、もっと攻撃に絡めれば。自然と重心が前に行くようにしたい」と強調した。守りでは守備陣のサポートへ、攻撃では前線へ-。攻守のバランスを見極めながら、高い要求に応えるつもりだ。

 今季、九州での試合は1分け3敗と未勝利だ。通常、アウェーゲームは試合前日に現地に入るが、九州遠征ラストとなる今回は、移動の疲労を考慮し、前々日に変更。チームとしては、10年の山形戦以来の試みだ。宮崎は「そういう意味でも、この試合にかけているものがある。次、勝たなければ(J1)自動昇格もないと思ってます」と背水の陣で臨む覚悟を口にした。

 次節はボランチとして3試合目で「楽しめているし今のポジションで結果を残したい」と新境地の手応えをつかんでいる。宮崎が2・5列目で輝けば、鬼門九州での勝利と、名波ジュビロ初の連勝が見えてくる。【岩田千代巳】