FW大迫勇也が所属するケルンは、25日の練習をもって今シーズンの活動を全て終了した。これからクラブは7月4日の来季始動日まで、約6週間の休暇を過ごすことになる。

 オフ期間が長くなればなるほど、コンディションを崩す選手が増える危険性もある。しかしペーター・シュテーガー監督は大衆紙「ビルト」に対して「もちろん夏の始動日に乳酸値や心拍数のテストを行うが、それは“どうしても必要なもの”ではない。選手たちは、練習スタートに向けてコンディションを整える必要があることを分かっているし、彼らは何週間も怠惰に過ごすような人間ではない」と話し、愛弟子に全幅の信頼を寄せている様子だ。

 しかし、「こないだの冬も短かったし、来季の冬季中断期間もさらにオフが短くなる」と言うシュテーガー監督は、長期休暇を喜んでいる人物の1人。そもそも同監督はコンディションをキープすることよりも、体を休ませることに主眼を置いている様子で、「家族や友人と過ごしたり、ユーロ2016を見たり、遊びに行ったり、選手たちも人生の素晴らしい時間を楽しむべきだ。何より大事なのは、ちゃんと“スイッチ”を切ること。休暇中も、選手たちは自分に合った個人トレーニングのプランを行う。ただし、完全に体を休めることもその中に組み込まれている」と、全てのスポーツ活動を禁じる期間も設けられているという。

 なおビルト紙によれば、昨年の夏も同様の調整を行ったところ、今季のケルンは後半の失点数がバイエルンに次いで少なく、また1991-92シーズン以来となる一桁順位で1年間の戦いを終えた。彼らが毎試合見せる粘り強い守備は、このような充実したオフの過ごし方が大きく影響しているのかもしれない。