◆RマドリードMFマルコ・アセンシオ(20)

 18歳の若さで“白い巨人”と契約にいたった。スペインリーグ・マジョルカの下部組織出身。17歳でのトップチームデビューから、わずか1年で才能を認められた。U-19スペイン代表では主将も経験。20歳になった今季は同国A代表デビューも果たしている。

 スペイン紙「マルカ」によれば、昨季のRマドリードからのレンタル移籍の際には20以上のクラブからオファーが殺到した。エスパニョールでの1部リーグデビューで12アシストと活躍し、1年で復帰。今季はリーグ戦、欧州チャンピオンズリーグ、スーパー杯、国王杯とすべて初戦でゴールを決め、存在感を見せた。リーグ戦11試合、欧州チャンピオンズリーグで3試合に出場している。トップ下でもっとも力を発揮する選手だが、基本的に同位置に選手を置かないRマドリードでもプレーの機会を増やしている。

 オランダの母とスペインの父を持つ。両国から、代表でのプレーを熱望された中、スペイン代表を選択した。スピードを保ったまま鋭角に切れ込むドリブルが魅力。視野が広く、1本でゴールにつながるパスも出せる。スーパー杯セビリア戦(8月10日)で見せたループシュートでのゴールは、足元のやわらかさが光る1本だった。

 スペインで技術が高い選手はMFイニエスタ(バルセロナ)、MFバスケス(Rマドリード)ら小柄な選手が多い印象だが、アセンシオは180センチとスケールも大きい。現在はFWベイルらとのポジション争いが激しいが、白い巨人での本格参戦2年目を迎える来季、ブレイクの予感が漂う。【岡崎悠利】