アウクスブルクFW宇佐美貴史(24)がアウェーのヘルタ戦で後半35分からプレーし、2月17日のレバークーゼン戦以来、今シーズン公式戦8試合目の出場となった。

 左MFとしてピッチに送り出され、約10分の出場でボールタッチ数は5回。時間があまりにも短く、決定的なシーンを演出することはできなかった。なおヘルタMF原口元気(25)は出番がなく、日本人対決はならなかった。

 チームは2月25日にダルムシュタットに2-1と勝利したのを最後に、ここ6試合で2分け4敗。4月1日にBミュンヘンに0-6と大敗した影響が大きいようで、宇佐美は「このあいだの敗戦がすごく、ダメージとしては。まぁバイエルンを別次元として考えるなら。精神的なダメージとして大きかったのかなと思いますし、それを今日どう払しょくするかみたいな意味合いだったと思うんで。まぁ、あっさり失点して負けてしまったっていうのはチームとしては、あんまりポジティブな要素っていうのはなかったのかなと思います」とがっくり。宇佐美自身、十分なプレー時間が与えられず、我慢を強いられている。

 「もっと長く出たいというのが本音ですし。時間が短ければ、ボールタッチがないまま終わってしまうようなことは、途中から出ても多々あります。まぁ左サイドで出た時はとにかく『サッカーをしよう』と思ってます。後ろから、ボーンっと自分を通り過ぎるようなボールばっかり行く中で、なんとか自分のところでテンポを変えるというか、リズムを変えるというか、少しこう、ボール回しを生み出すような、プレーを考えてはいますけど。にしても、少し難しいですね。今のチーム状況では」と悩ましそう。

 それでも「個人的に腐ることはしてない。もちろん出られなければ悔しい気持ちとか、ネガティブな気持ちもありますけど、それも一切態度には出さずに、『とにかくまずチームの力になれるように自分は努力するだけだ』と言い聞かせてやってます」と、自らに言い聞かせるように話した。

 アウクスブルクは勝ち点29の16位と、降格圏の17位インゴルシュタットとは勝ち点1差と苦しんでいる。(鈴木智貴通信員)